Gors Higgus 「一着の価値」こそ「碁のヒッグス粒子」論 高野圭介 |
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一着の価値 | 一局の碁といえども、黒白一個一個の集積である。 その石の織りなす囲碁模様は何らかの価値観の総合力で成り立っていると思うが、 それが那辺にあるのか? 判断の一つの指針に「一着の価値」というのがある。 碁石一個一個が均一的にほぼ15目程度の価値を持っている。 それが盤上に置かれたとき、環境ないし場において、 過大にも過小にも価値の問題だけでは決断されないこともある。 でも、その局面で一着の価値が認定される。 |
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万能媚薬 | 前に、囲碁万能媚薬は「一着の価値」と言った。 この媚薬こそ、人間で言う「体幹」。碁の成り立ちの根源・「碁のHiggs」である。cf:346 今後予測される1手1手の価値」をデジタル化して、1局の作戦のプランにインプットする。 |
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次の未知なる着手 | ヒッグスが万物重さの源なれば、一着の価値説は囲碁指針の源であろう。 大局の進行中、盤上の位置の決定は、価値を時系列、価値列に並べ替えして、 修正を加えながら着手を決める」というのだ。 石の強弱、方向性、勢力と地の調和、具体的には「石を捨てる美学」「千両マガリ」 「天王山」「中央のポンヌキ」「両ジマリ」などなど 格別の価値を表現されるなど、味わい深いものがある。 それらが渾然となって情報が提供されている。 それを個々に判断し、評価し、次の未知なる着手に繋がっていく。 |
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この手、何目 | 一般には一手の価値は地に換算されるコミで、「この手、何目」と表現することもある。 布石段階の30手までぐらいまではほぼ一手20目程度。 死活の場合など、味悪、コウ、攻め合いなども加味される。 必争の要点などは30目にもなることもある。 後手の先手のような場合、一手の価値を信じて後手に甘んじる。 キカシ、間に合わせなどは部分の損得よりも全局面の優位。 ヨセも初期は大場、先手、などの配慮から価値の大に着く。 ヨセも、先手から後手へ。大より小へ。取捨選択される。 |
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感性というコミ | 面白いことに、碁は地の計算からして、 数学の四則計算などから、ロゴス・理数系が強いと思っていた。 ところが、上達につれて、計算外のパトス・文系が感性豊かな発想が ロゴスを超えて、盤上をリードしていく重要さに思いを馳せるとき、 感性というコミ計算とは又別のヒッグス的価値観が要求されることを知った。 |